一般入試に英検など民間試験、44大学利用 2016年03月25日
実用英語技能検定(英検)やTOEFLなど民間の英語試験の成績を
一般入試で利用する国公私立大は全体の6%であることが25日、
文部科学省が発表した調査でわかった。
国立大では1割を超えるなど、「聞く」「話す」「書く」「読む」の4技能を測る
ことができることから導入が広がりつつある。
調査は昨年11~12月、全国の750大学に行い、695校から回答を得た。
約43%が民間の英語試験を利用と回答。
入試の種類別では、推薦入試やAO(アドミッション・オフィス)入試が多く、
一般入試では約6%の44校にとどまった。
同時に実施された大学生約1万3500人の調査では、4割近い約5000人が
高校生の時に民間英語試験を受けていたことが分かった。
うち成績も回答した約2400人の75%が、英検の成績に換算すると
準2級~2級程度の実力をつけていた。
文科省が行った高校3年生の英語力調査では、同程度の成績の生徒割合は
最も高い「読む」でも32%で、民間の英語試験を受ける生徒の英語力が高い
傾向が浮かんだ。 The Yomiuri Shimbun
英検やTOEFL、入試活用の大学43% AOで導入増
実用英語技能検定(英検)やTOEFLなど民間の英語資格検定試験を入試に
活用した大学が43%に上ることが25日、文部科学省の調査で分かった。
同省が2年前に実施した別の調査から7.2ポイント上昇。
一般入試への導入は6.3%にとどまった。
同日開かれた英語の資格検定試験の運営団体や学校関係者による連絡協議会
で示された。
調査は2015年11~12月、今春入試の状況について聞き、国公私立695校が回答した。
推薦入試に活用する大学は29.2%で、前回調査(27.8%)より1.4ポイント増えた。
書類審査や面接で選考するAO入試では24.2%(同19.2%)で5ポイント増加した。
一般入試の導入は44校。立教大は全学部の入学者の一部について、
「英検準1級以上」など基準を満たせば英語の試験を免除する。
山口大は国際総合科学部の2次試験で、TOEICなど5つの民間試験で一定の成績なら、
英語の得点(400点満点)に最大30点加算した。
民間試験を活用する理由を聞いたところ、64.2%が「グローバルな意識が高い学生を
確保するため」と回答。
「入学者に求められる能力が測定できるから」(48.2%)、
「テスト結果の国際的通用性があるから」(47.2%)と続いた。
活用しない大学は「自校で行っている入学者選抜の方法で十分と考えている」が
74.2%と最多だった。
また学生1万3514人に聞いたところ、37.3%は高校時代に民間試験を受けた経験があり、
理由では「高校の学習活動の一環」(35.2%)、
「個人のスキルアップのため」(29.6%)といった理由が多かった。
文科省は民間の英語試験の活用を促しており、受験料の補助など支援策を検討している。
担当者は「生徒の経済的負担を減らし、英語力を高めてほしい」としている。
日本経済新聞
民間英検 大学43%活用 入試推薦やAOで(文科省調査)
英検やTOEICなど「読む・聞く・書く・話す」の英語4技能を測る
民間の資格・検定試験を入試に活用しているかどうか、文部科学省が
全国の国公私立大を対象に初めて調べたところ、回答した695校の43・0%に
当たる299校が活用していることが25日、分かった。
入試区分別では推薦での活用が203校(29・2%)、
アドミッション・オフィス(AO)が168校(24・2%)だった一方、
一般は44校(6・3%)だった。
調査は昨年11~12月に実施。活用している大学に複数回答で理由を尋ねる
「グローバルで意識が高い人材の確保」が64・2%で最も多く、
「4技能を測定できる」の48・2%が続いた。
活用していない大学の理由では「自校の選抜方法で十分」が最多の74・2%。
「現在の方法は十分ではないが、民間試験導入は困難」が16・9%で、
活用するには資格・検定試験や合否ライン設定のための情報が必要
とする大学が多かった。
文科省は昨年、多角的な評価のため、資格・検定試験の活用が望ましいと通知。
将来の「大学入学希望者学力評価テスト」でも連携を検討しており、各大学への
情報提供を進めるとしている。
また、学生約1万3000人への調査では、37・3%が高校時代に資格・検定試験を
受けたと答えたが、実際に入試に活用したのは約150人にとどまった。
資格・検定試験を入試で活用する大学が増えることについては
全体の約6割が「有益だと思う」と答えた。
新テスト複数回先送り
=日程課題、記述式を導入?入試改革で最終報告・文科省会議
大学入試改革を議論する文部科学省の有識者会議は25日、現行の大学入試
センター試験に替えて2020年度から始める「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」で、
国語と数学に記述式問題を導入するなどの最終報告をまとめた。
年複数回実施は日程の問題から当面見送られた。
結論が出なかった課題も多く、17年度初頭までに出題範囲やスケジュールなどを決める
方針の文科省は、急ピッチの作業を迫られる。
最終報告によると、新テストは生徒の思考力や表現力を測るため、20?23年度は
短文記述式問題を追加。
24年度以降はより長文にする。
当面は数学と国語を想定し、効果の大きい国語を優先する。
マークシート問題も式やグラフを作成させるなど思考力重視に転換する。
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大学入試新試験、年複数回見送り – 制度改革で専門家会議、最終報告
[2016/03/25]
大学入試改革の制度設計を議論する文部科学省の専門家会議は25日、
最終報告を取りまとめた。
現在の中1が高3になる2020年度に大学入試センター試験から替える予定の
「大学入学希望者学力評価テスト」は年複数回の実施を当面見送り、
記述式とマークシート式のテストを別日程で行うことも検討する。
採点態勢の整備や日程確保など課題は多く、委員の意見に隔たりもあって、
実施日程や対象科目など具体的な枠組みを示すには至らなかった。
今後は文科省が出題内容や採点態勢などを検討。
17年度にそれらの方針を公表し、実施大綱を19年度に定める予定だが、
20年度に開始できるかは不透明だ。
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